STEPNはナゼ盛り上がった?・スポーツ×Web3対談/Emoote(エムート)熊谷GP【フィナンシェ放送局 #14】 | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報

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本稿はトークンを使ったクラウドファンディング2.0「フィナンシェ」が配信するポッドキャスト「フィナンシェ放送局」の記事からの転載
フィナンシェ放送局はトークンを使ったクラウドファンディング2.0「フィナンシェ」で巻き起こる、ファンとプロジェクトの話題をお届けするポッドキャストです。プロジェクトの最新ニュースやここだけでしか聞けない中の人の話題をお送りします。

今回は特別対談ということで、トークンによって変わるスポーツビジネスの今をWeb3ファンド「Emoote(エムート)」ジェネラル・パートナー、熊谷祐二さんと一緒に紐解きます。ご自身もスポーツテックで起業経験がある熊谷さんと、数多くのクラブチームでトークンによるコミュニティづくりを支援するフィナンシェCOO、田中隆一の対談をぜひお聞きください。(前回からのつづき/前回はこちらから↓)

スポーツテックの課題とは・スポーツ×Web3対談/Emoote(エムート)熊谷GP【フィナンシェ放送局 #13】

第13回放送ポッドキャストはこちら↓

今日の本題、トークンを使うとフィットネスやスポーツはどうなるかという話題に移っていきたいと思います。まず熊谷さんに投資先でもあるSTEPNの事例をお話いただきたいです

熊谷:STEPNは今年の初めにトークンで出資させていただいてるんですけれども「Transfer to Earn」という、歩いたり走ったり移動して稼ぐランニングアプリのように言われています。みなさんランニングのアプリって色々と試したことあると思うんですが、そういったものに対して、自分の歩いた実績の計測をして、自分の歩いた成果に応じてトークンがもらえる、要はお金がもらえる仕組みがあるんです。

それをやるためにはまず最初に、今、価格が結構動いてますけども、数万円するようなNFTのスニーカーを買って、それがまず先行投資になります。それから能力や自分の歩いた成果に応じてトークンが貰える。トークンは全部、STEPNのエコシステムが出してるトークンなので、市場で売買されていてそれによって(価格が)変動がするところも面白いです。

今までこの「歩く」というのは、健康になるとか鍛えるだとか、そういう意味で内的動機がある行動だったと思うんです。それに対してトークンがもらえるという、外的な動機をつけたところがひとつ大きなイノベーションですし、Internet 3の大きな可能性ですね。

僕らがトークナイズが魅力的だと言ってるのは、外的動機をまず最初に付けて、そこから内的動機に持っていくところなんです。これがエンタメ領域においてのトークナイズの課題ですし、これから本丸になってくる部分なんじゃないかなと思っています。

最初はお金稼げるよ、的な話で盛り上がっていきましたけれど、純粋にフィットネスして健康になるところの動機づけに移ってる人たちもいるから、そういう意味ではすごく成功してますよね

熊谷:そう思いますね。もちろんどのくらいのパーセンテージかというのはあるかもしれませんが、結構、私の周りだとかTwitterとかで見てても、トークンの価格が下がっても、仮に稼げなくなってもこれが習慣化したから歩かないと気持ち悪いとか、そこがまさに(STEPNの)強いところです。

確かにまだトークンのシステムをどうサステナブルにするのかという課題はあるんですが、もうひとつ、投資時には分からなかったことがあったんです。基本的にはこのトークンってデジタル世界に相性がいいと思ってるんですね。バーチャルワールドとかいわゆるメタバースと言われるようなところ。

なぜならそれは全部データがトラッキングできるからなんです。それに対してSTEPNは歩くっていうリアルな行動が出てくるので、リアルな行動とデジタルのデータはどれくらい相性がいいか?というのはあまりよく分からなかったんです。逆にそれが阻害されちゃうんじゃないかなと思ってて。

でも蓋を開けてみたら結局、僕らはリアルの世界にほとんどの時間を生きているし、そことどう紐付けるかっていうのはむしろすごく大事だったっていうのが今、この瞬間の結果なんですよね。

みんな会社まで歩いたりとか駅まで歩いたりとか、コンビニ行ったりするので、時間をSTEPNが奪ったというのではなく、そちらにアテンション持っていけたのはすごく大事なことだったなと思ってます。

田中:本当にリアルと適応させたのは面白いと思ってます。ところで、熊谷さんにも聞きたかったのが、ソーシャルゲームというか、ゲームもポケモンGOみたいなのがあったじゃないですか?あれもデジタルな部分と歩くところが当てはまって今もヒット続けてるゲームだと思うんですけど、STEPNに関してもずっと見られて、ある種のムーブメントみたいなものは投資した時、あるいは出会った時に感じたものなんですか?

熊谷:STEPNは本当にもう最初っからですね。ユーザーとして僕、テストフライトの時代に使ってるんですけども、ものすごいユーザー体験良かったです。ポケモンGOとはまた違う体験ですけど、また明日も歩こうとか、もっとスニーカーレベルアップさせてもっと稼ごうというところから始まるんですけど、それがだんだんやってくとどうやったらもっとこのポイント増やせるだろう?となり、パラメーターの振り分けとか、レベルアップの機能とかがあるんですけど、だんだんそこに熱中していくんです。

どうやったらこれ攻略できるだろうって。それ自体がもうゲームなんですよ。ライフスタイルアプリと言っておきながらほぼゲームなんです。こういった作り込みという要素はものすごく良かったです。繰り返しになりますけど、お金貰えるよりは歩いたことに対して、この自分の気持ちよかったとか、高揚感と共に報酬があるということがいい設計なんじゃないかなと思いますね。

田中:いいですよね。 リアルでやったことに気づかずにデジタル上でのフィードバックがある。

熊谷:ゲームもタイプによるんですけど、どうしてもゲームってユーザーを選ぶじゃないですか?このゲームシステム、歩くっていうのはみんながやるので、マス・アダプションをしたという意味ですごく大事なことなんですよね。

日本でもSTEPNのユーザー、本当に全国津々浦々いると思いますし、本当に年齢も様々だと思います。多分、意識してるかどうかは別として、初めてトークンとかウォレットってものを触ったのがSTEPNでしたという人はいっぱいいると思うんです。

メタマスクというハードルを超えつつある

熊谷:それびっくりしてて。仮説があって、別に日本とかアメリカに対して(稼げるゲーム系の)Play to Earnって別に1日1,000円稼げるって必ずしも全員に魅力的ではないから流行らないんじゃないかと。一方でフィリピンとかベトナムで流行ったっていうのはそういう背景があると思うんです。

じゃあ何が(日本で)そうなるんだろうと思ってたんです。しかもSolanaなんですよ。なんらかの形でSolana(※トークンのSOL)を手に入れてやんなきゃいけないんですけど、そこを乗り越えたってことですね。

稼ぐという部分もあります。しかしこのアプリが楽しいという、ゲーム性みたいなエンタメとしてやりたいってところもあります。バイラル性とかもあると思います。

そこのハードルがあるからマス・アダプションは結構先かなと思ってたんですけど、テクノロジーの進化を待たなくても本当に強いコンテンツが出せれば、ソーシャル性があれば、使うっていうのが現実での結論ですね。

田中:いい話。面白いですね。結構、Twitterとかでもね、みなさん教え合ったりしてましてますよね。

熊谷:そうですね。Clubhouseの時によく言われてましたけど、自分が参加しないと乗り遅れちゃうんじゃないかっていう。この喪失感みたいなものとかを煽るじゃないですか?そういったところは強かったのかなという気はしますね。

フィナンシェの特徴的なプロジェクトについてもお話してもらっていいですか?

田中:そうですね、まずスポーツで一番多いのがサッカーチームなんです。サッカーの30チームぐらいが一緒にトークンのコミュニティを作っていただいてるんです。JリーグのJクラブに該当するチームもあれば、地域リーグ所属のチームもあって、使い方はリーグと地域とかの規模によって変わってきてます。Jクラブでいえば、今、ベルマーレさんやアビスパさんとの取り組みはホームゲームをみんなで作っていこうよというものがあります。

今までは基本的に「行って楽しんで、応援して帰る」というところから、デジタル上でホームゲームの演出を一緒に決めたり、あとはどうしたらファンが新しいファンを連れてくるか、みたいな企画会議を一緒にしています。中身の成果を実際のリアルなゲームで企画としてスタジアムで実施していく。Jリーグのチームで結構やっている取り組みです。

地域リーグは新しい、これから成長していくところなので、もうちょっとコアな活動、例えば選手のセレクションをトークン持っているみんなで決めるようなチームが出てきたり。ユニフォームのデザインを決めるとか、そういったチームも徐々に出てきてますね。

Tリーグの張本選手へトークン付与されましたよね

田中:それも新しいインセンティブの提供の仕方というか、コミュニティに巻き込むために報酬として渡す。どちらかというとテクノロジー系のブロックチェーンのプロジェクトでは普通にやっていることですね。

パートナーに対する報酬としてトークンを提供するわけですけど、それがスポーツチームにおいても、張本選手がアスティーダに入る時にトークンをお渡しすることで、より一緒にコミュニティを盛り上げていける。目線が一緒になれるっていうのが新しいことかなと思いますね。

熊谷:面白いですね。僕からも1つでいいですかね。サッカーチームだと元々のファンの方々がいるじゃないですか。 多分彼らっていうのはたとえばチームの成績だとか稼げる、稼げないとかに関係なく、ずっと応援し続けるみたいなマインドが一定あると思うんですね。

で、それに対して今回トークンを発行して、この数年間でいろんなトライをされてきたと思うんですけども、ファンが参加型のものとか、ファンの方々がもっとエンゲージメントが高まるとか、そういうものあったら是非、事例として教えて欲しいです。

田中:ひとつはコミュニティ、我々のアプリの中のチャットがありますね。よくブロックチェーンだとDiscordを使ったりすることが多いと思うんですけども、アプリの中にDiscordのようなチャットの仕組みがあるんです。そこでしか得られない情報発信があったりします。

チームからの裏話もそうですし、あとは普段、交流がなかなか難しい選手だったりとか、実際に経営者の方たちが発信してくれる。いわゆるちょっとオンラインサロン的な使い方っていうのはファンにとって価値があったりします。もうひとつはトークンホルダーが何かしら持っていることによって得られるものです。

例えばトークンを持ってるとちょっとしたVIPルームに座れますみたいなこととか、持っていると何かしらチームの企画に参加できる。そういう投票の企画を演出していくっていうところ、これらがファンの方々が喜んでもらえる要素かなと思いますね。

熊谷:スポーツのいいところはコンテンツが選手もそうだし、試合とか練習とかがあるので、ユーティリティを作りやすいんですよね。分かりやすいですし、ソーシャル性みたいなところが無限に作りやすい。VIPルームとかってどうしても有限じゃないですか? ソーシャルみたいなところをさらに繋げられるとかなり、再現性あるコミュニティができてエンゲージメントが高まっていくと面白いんだろうなと思ってます。

田中:そうですね。スポーツファンってどうしてもチームの何かしらに参加してみたいって気持ちがみなさんあると思うんですよ。今までってどっちかっていうと受け身だったところから、もうちょっと中に一歩入れるっていう、そういったところとおっしゃってました。デジタルだと試合の日以外も楽しめる要素っていうところが結構、補完できる部分かなと思ってますね。(次回に続く)

第13回放送ポッドキャストはこちら↓

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