【IVC Web3起業家インタビュー】コマース体験をメタバースに融合、HighstreetのTravis Wu(呉哲旭)氏 | BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報

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「Highstreet」(YouTube から)

本稿は、提携メディア「Meet World」に Infinity Ventures Crypto(IVC)のブログから転載された記事を翻訳してお届けします。なお、BRIDGE への翻訳転載にあたり、IVC の承諾を得ました。

最近、多くのメタバースに焦点を当てたプロジェクトが登場し、どれが突出した存在に成長するのかを判断するのは難しい場合がある。しかし、新進気鋭のコマースを中心に据えた MMORPG である Highstreet の場合、その先駆的な可能性を見るのは非常に簡単だ。2021年に設立された Highstreet は、VR ベースのゲームと、家庭向けブランドとの提携をはじめとするメタ小売を組み合わせることに取り組んでいる。最近 Highstreet  内の家を NFT として販売する初の Preliminary Dwelling Providing(IHO) を開始し、まもなくプレイヤーに α版へのアクセスを許可する予定だ。

このプロジェクトの舵取りをしているのは共同創業者の Travis Wu(呉哲旭)氏だ。VR 業界で彼を知らない人はいないだろう。Wu 氏は2015年、アメリカ、カナダ、中国でプロジェクトを展開する VR 企業 LumiereVR を共同設立した。また、数々の DeFi やメタバースに投資していて、Highstreet と強いシナジーのある20以上のプロジェクトに助言してきた。我々は、Wu 氏と、彼の VR におけるこれまでの経験、Highstreet がメタバース分野でどのように差別化を図るのか、メタバースが本格的に普及するまでの時間軸などについて、彼の意見を聞いた。

Highstreet の共同創業者 Travis Wu(呉哲旭)氏
Picture credit score: Travis Wu(呉哲旭)氏

前職の LumiereVR は、Highstreet を構築する上でどのようなインスピレーションを与えてくれたか? VR とブロックチェーンを融合させるという発想はどこから生まれたのか?

LumeireVR で我々はさまざまなブランドやセクターで多くの実験をしてきた。VR と没入型テクノロジーが、いかに販売体験を高めることができるかを検討したのだ。デジタル資産がトレンドになり始めたとき、この2つの世界を結びつける大きな機会があると知った。

しかし、bodily(形あるもの)と digital(デジタル)を結びつけて「Phygital」製品と呼ぶことで、アーリーアダプターとオブザーバーの中間的存在を提供することができる。我々は、コマース中心としたメタバースを通じて、日常の消費者に仮想通貨の神秘性を解き放ちたいと考えている。

他のオープンなメタバースプロジェクトと比較して、Highstreet の最大の競争優位性は何か?  Highstreet はどのようにそれで利益を上げていくのか?

Highstreet はコマースに特化し、我々の世界を構築するためにキュレーションされたアプローチを持っている。これは利点でもあり欠点でもあると言える。ユーザ生成コンテンツ(UGC)によって、世界をより速く開発することができるが、基本的にはユーザの集合的な創造力に構築を委託することになる。

この哲学は素晴らしいと思うが、簡単に言うと、今日のバーチャルワールドを構築する技術は、4Kビデオの撮影とは異なり、ただポンとやるだけで、洗練されたものを期待することはできない。そのため、10代の若者がやがて成熟していくであろう、少し上の世代の視聴者に焦点を当てることができるのだ。

我々のアプローチによって、参加するブランドは自分たちのディズニーランドを作ることができるし、テクノロジーがより没入型になればなるほど、ブランドの競争はよりストーリーテリングの競争になっていくと考えている。

オープンなメタバースプロジェクトが今直面している最大の課題は何だと思うか? Highstreet はこの障害をどのように克服しようと考えているか?

それは、明らかに普及が十分ではないことだと思う。もし今日、世界がすぐにでも100%バーチャルワールドで生活するようになるとあなたが言うなら、こういったバーチャルワールドを構築している人たちよりも、あなたのことを妄想的であると言うだろう。今、多くの子供やティーンエイジャーがゲームに明け暮れているが、どうすればより多くの人々にリーチできるのだろうか?

ブランドは、今の技術トレンドに納得しているが、PR はしても、実際のビジネスモデルがそれに続くとは思えない。これらはすべて、我々が解決しようとしている課題だ。これを克服する唯一の方法は、ノイズをフィルタリングし、ビジネスの仮説を検証することに集中することだ。何かがうまくいくかどうか、もしうまくいくなら、それをどのようにスケールさせるかを考える必要がある。

Hightstreet はコマースやショッピングの要素に加え、大規模な MMORPG のゲームも構築している。小売ショッピングとゲーム、この2つの分野はどのように融合していくと考えるか? また、ゲーマーや買い物客など、どのようなターゲット層に最もリーチすることを想定しているか?

不動産と住宅を扱う我々の第1段階では、NFT に投機している仮想通貨ユーザや、すでに我々のコミュニティになじみのある人たちがほとんどを占めることになると思う。第2四半期にはコマースを展開し、現在の利用者層以外の人にも購入価値のある Physital 製品を確立したいと考えている。最後に、第3四半期では、Play to Earn の開始を目指し、仮想通貨領域を超えたコミュニティを育成し、ゲームに導入していきたいと考えている。

今、ほとんどの仮想通貨プレイヤーはトークンのファーミングとダンピングを行っているが、これはどんなゲームにとっても良いことではない。我々は、プレイヤーがトークンを売るのではなく、消費する理由を特定すること、つまり純粋な現金よりも価値のある商品があるかどうかを本質的に見極めることを期待して、ゲームよりもまずコマースに焦点を合わせている。このバランスがうまくとれれば、今の Web3 よりもずっと幅広い層にスケールアップできると考えている。

最後に、最近 Highstreet の Preliminary Dwelling Providing(IHO)を開始されたとのこと、おめでとうございます。Highstreet の次の大きなステップやマイルストーン、そしてそのスケジュールを教えてほしい。

IHO は地域ごとに行うので、新しい地域の発表や立ち上げをより頻繁に行っていく中で、これを毎月のイベントにしていくことが目標だ。それとは別に、2週間以内(2022年4月)に Solarium のホームオーナーの方々の入居日を控えている。これも儀式的なものにしたいと思っている。IHO の後は入居日という流れで、他のメンバーはコマースプランに専念している。

【through Meet World by Enterprise Subsequent(数位時代) 】 @meet_startup

【原文】

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